2020年2月11日火曜日

拾い読み日記 153


 腰痛で、あんまり本が読めない。湿布と痛み止めでときどき痛みは落ちつくけれど、座っていると、しだいに、じっとしていられなくなる。歩いているほうがまだ気が紛れるし、そのほうが腰にはいいらしい。
 整形外科の帰り、ジュンク堂でジョルジュ・ペレック『考える/分類する』と、エンリーケ・ビラ=マタス『パリに終わりはこない』を買った。
 『パリに終わりはこない』は、一度読んで手放したのだが、また読みたくなったので、また買った。
 読んでみると、ほとんどのことを忘れていることがわかる。はっきりとおぼえているのは、日記に書きうつしたところ。「紳士、淑女の皆さん、当時の私はさまよえる悪夢のような人間でした」。
 読むことは、夢をみることに似ている。何かを書きのこさないと、読んだことすら忘れてしまう。