2024年1月30日火曜日

水草

 『水草 二〇二二年 春号』水中書店+ヒロイヨミ社 2022.3.5



孔版印刷 やわ紙(ひょうたん)に金インク

2024年1月28日日曜日

装幀 

板野みずえ『新古今時代の和歌表現』花鳥社 2024.1.30




帯の刷り色=若草色(日本の伝統色  DIC N-829)

2024年1月27日土曜日

窓の韻

『窓の韻』森雅代+ヒロイヨミ社 2016.2.20



2024年1月24日水曜日

拾い読み日記 292

 
 人見知りというのはいくら年をとってもなおらないもののようで、はじめて会う人だけでなく、ひさしぶりの人と会うときにも、どこか、居心地のわるさを感じることが多い。
 このあいだも、ある催しに行って、知り合いの姿を何人も見かけたのだが、会が終わったあと、誰にも声をかけず帰ってしまった。その日聞いた、ある人の、話と声があんまりすばらしかったので、誰とも話したくなかったのかもしれない。誰かと話したら、すぐに忘れてしまう気がして。

 先日、尾崎真理子『ひみつの王国 評伝石井桃子』を読み終えた。今年最初の読書。
 ときどき本の厚みを確かめて、101年という時間の長さに、思いを馳せた。今の自分からすると、だいたい、半分くらいだ。

 評伝を読んでいた20日間ほどのあいだ、くる日もくる日も、石井桃子さんがそばにいてくれるようで、心づよかった。
 年をとることには、なにかしら不安がつきまとうものだが、記憶しておきたいことを、書き留めておく。73歳で自伝的長編小説『幻の朱い実』の執筆を志し、準備をして、79歳で書きはじめ、87歳のときに刊行されたこと。89歳のとき、ミルンの自伝を翻訳するために英語のレッスンを受け始め、91歳で取りかかり、96歳で刊行されたこと。(そのタイトルは、『ミルン自伝 今からでは遅すぎる』。)

 「どうしたら平和のほうへ向かってゆけるだろう、と、人間がしているいのちがけの仕事が、「文化」なのだと思います」。これは、100歳になられた際のインタビューでの言葉。

 おかしな話だが、わたしという未熟な子どもに、これからますます、さまざまな経験をさせたい、よい本を読んでほしいと、大人のわたしが思っている。支配しようとしてくるものにあらがって、自分のあたまと手で、ものごとに向き合える人間になってほしいと。

2024年1月6日土曜日

全と個

 
 木を観察して描かれた絵。その色、形、線、重なり方や組みあわさり方を、耳を澄ませて何かを聞くように、見ていった。一枚一枚のなかに、世界の秘密が宿っているようだった。それは、自然の秘密であり、生命の秘密にも通じる。
 自分のあずかり知らない豊かさが、この世に、無数に存在するということ。

狩野岳朗「全と個」 2024.1.5 NADiff