2021年5月23日日曜日

拾い読み日記 243


 目ざめてすぐにこむら返りが起きて激痛のあまり息もできなかったが、ひさしぶりに晴れて、さわやかな日曜日だ。

 夢のなかで、たくさん旅をした。その新鮮な空気が、まだからだに残っているような気がする。

 数日前、香港から手紙が届いた。Please keep warm and safe.とある。warm? と思ったら、2月に書かれたものだった。届くのに3ヶ月もかかったということか。手紙も長い旅をするものだ。

  ベランダには朽ちた柿の花がいくつも落ちている。小さな実も落ちていた。指の先ほどの大きさだが、もうすでに、柿のかたちをしている。
 紫陽花も咲きはじめた。今年は、季節がめぐるのがはやい。

 ただ過ぎに過ぐるもの 帆かけたる舟。人の齢。春、夏、秋、冬。(『枕草子』)

 今日は、たくさん日の光をあびて、たくさん空の青を目にうつしたい。