2021年4月30日金曜日

拾い読み日記 237


 『「利他」とは何か』を読んだあと、國分功一郎『はじめてのスピノザ 自由へのエチカ』を読んだ。とてもおもしろかったので、スピノザ『エチカ』(岩波文庫)を買ってみた。

 定理四八 精神の中には絶対的な意志、すなわち自由な意志は存しない。むしろ精神はこのことまたはかのことを意志するように原因によって決定され、この原因も同様に他の原因によって決定され、さらにこの後者もまた他の原因によって決定され、このようにして無限に進む。(下線部は傍点)

 意志の自由はなくても、自由に生きることはできる。自分をほんとうの意味で自由にする、そのやりかたを試してみたい。
 『はじめてのスピノザ』は、わかりやすく、親切な本だった。伝えたい気持ちの強さに、打たれた。

 最近、木に、ヒヨドリや鳩だけでなく、メジロがやってくるようになった。メジロは、声もからだも、とても小さくて、うごきがはやい。風のように飛び去っていく。鳩みたいに、木の上で小一時間もくつろいだりしない。白いアイラインがキュートな、なかなかクールな小鳥だ。