2月17日。朝はおだやかに晴れていたが、午後から曇り、強い風。一瞬、嵐のような。窓を少し開けてみたら、畑の土が布のように巻き上がってこちらに向かってきて、おそろしかった。しばらくすると、また晴れてきた。でも風は強く、寒い。
午前中、ムナーリの本を手にした。すきな文章がある。「本の前の本」の章。
「いつだったか, わたしが飛行機で北極の上空を飛んでいると(わたしは日本に向かっていたのだ), 明るい光にみちたグレーの霧の中に入り込んだ。まるで澄み切った空気の, 大きなシャボン玉に入り込んだようだった。ある時点で, そのぼんやりと光を放つ霧の中が橙の光に染まった。夕焼けだった。ややあって, その光から白い円盤が現われた。月だった。白い円盤は消え, 橙の光は燃立つような美しい赤になった。朝焼けだった。そのとき, わたしはこの驚きによって, 朝日と夕日は相対する2つの視点から見た同一のもので, 日暮れと日の出は連なってこの世界に現われるのだということを理解したのである。」(ブルーノ・ムナーリ『モノからモノが生まれる』)
この美しく不思議な光景をあたまに浮かべながら、今日はねむりたい。
昼間はフィギュアを見て、終わったあと、ちょっと疲れてぼんやりしてしまった。あんなにくるくる回れるなんて、どんな気分なのだろうか、と思う。