skip to main |
skip to sidebar
拾い読み日記 87
私は生命を愛している。だがそれ以上に眠りを愛している。それは虚無が好きだからではなく、夢が欲しいからだ。(『ジッドの日記 Ⅰ』)1893.3.17
ぼくが夢のなかで胡蝶を見る。
夢が胡蝶のなかでぼくを見る。
胡蝶がぼくのなかで夢を見る。
ぼくが胡蝶のなかで夢を見る。
夢がぼくのなかで胡蝶を見る。
胡蝶が夢のなかでぼくを見る。
(田中宏輔「順列 並べ替え詩。3×2×1」)
ぼくは死んだの? かれはシルヴィアに訊ねた。
いいえ、とシルヴィアが答えた。あなたは眠っているだけ、そして月を夢見ているのよ。(タブッキ『夢のなかの夢』)