2021年6月14日月曜日

拾い読み日記 247

  
 どうもこのところ、あたまがとっちらかっているような気がする。たくさんの本を、開いたり閉じたりしている。何を探しているのだろうか。

 一昨日、二羽の鳩が木にやってきた。二羽の鳩は、そっくりだった。いつも同じ鳩が来ているのでは、と思っていたが、それはロマンチックな妄想だった。目印にしていた首の縞々、それは雉鳩の特徴のひとつだった。そんなことも知らなかったのだ。半世紀近く生きてきたのに。

 読んでいるのは、ノーラ・エフロン『首のたるみが気になるの』、『永瀬清子詩集』、キャロリン・ハイルブラン『女の書く自伝』、北村紗衣『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』など。
 もうすぐ50歳、と思うと、なんだか、不安にも憂鬱にもなったりするが、そういうものを感じていないふりをするよりは、じっくり向かい合って、まるめこんで、壁にでもぶつけて粉々にしたい。そして、のこされている時間を、たいせつなことに使いたい。

 日々に私の失うものを見つめて
 すべてのことを忘れがたいのです。
 自分の責任で冒険しようと心はつねにあせるのです。(永瀬清子「私は」)