なかなか取りかかれないしごとに取りかかる前に、午後の散歩に出かけた。川沿いの緑がさやさや歌っている。艶やかな硬い葉は、降る光を跳ねかえす勢い。小さな子どもの手のひらみたいな、若い楓の葉。ひらひらと、からかうように黒い蝶。腕を這う蟻。
2025年5月7日水曜日
2025年4月4日金曜日
tweet 2025/04/04
青空を待って、桜が散りはじめた。
朝の光のなか、いちまいいちまいの花びらが、それぞれの気まぐれなきらめきとともに視界に入ってくるので、まどわされてしまって、想いのかたまりも散り散りになり見えなくなる。
やわらかな指が千切って空に放った白い紙きれ。風にのると、とても遠くまでゆくだろう。
2025年4月2日水曜日
tweet 2017/4/2
桜に思いを馳せながら、電卓を叩きつづけた日。夕暮れの空が綺麗だった。ほんのり染まった頰みたいで。昼間は同じ道でニワトリの声をきいた。朝は印刷にまつわる悪夢をみてうなされた。
カフカの手紙を少しよむ。自分の本質は「不安」だと断言する人。手紙を書きすぎてしまう人。
2025年3月30日日曜日
tweet 2025/3/30
電線にとまった五羽の鳩のあたまのうえを、風にのって飛んできた一枚の花びらが、ゆっくりと通りすぎていった。あえかな白は、そのうち、空の青にまぎれた。
あのとき、なぜだろう、春の芯に触れた気がした。いつのまにかやってきて、かろやかに去っていくもの。だれも知らない、つかのまの恋のように。
2025年3月29日土曜日
tweet 2015/3/29
電車で一時間の旅。車窓からみる春の町は、流れる川のようだった。あそこにふわり、ここにもふわり。桜がうかんでいる。呼んでいるのか、呼び交わしているのか。
「子供の頃から、自分はただ流れ去る一つの生体にすぎないと感じてました。」
手元の文庫本を読み続けられない。はやく逢いにいかなければ。
2025年3月28日金曜日
tweet 2025/3/28
春は、一度はじまってしまえば止まらない。加速していく。
家から出られず日々眺めている矩形に、淡い緑と桃色の分量が増えた。裸の欅の簡素な美はこの冬を過ごす力になり、愛着があったが、鶸茶色の薄い衣を纏った今も、素敵だ。
ひたむきに天をめざすものたちが誘いかけてくる。“Up we go! Up we go!”
2025年3月27日木曜日
tweet 2017/3/27
ぼんやりメールを書いていて、「チラシ」が「虎師」に変換され、『プー横丁にたった家』を探しに立った。
「トラーってものは、けっしていつまでもかなしんでなんかいないんだ。」と、ウサギは説明しました。「やつらはおそるべき速度で、わすれてしまうんだよ。」
そこで思いだしたことがある。
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