2026年11月2日月曜日

蝶と紙片

  彼の目覚ましが朝5時に鳴って、ちょうど鼻が詰まっていたので起きて、送り出して、へんな夢をいくつかみた、とだけいって、その話ができなかったから、寝床で、記録した。

 床に落ちている紙屑かと思ったものは、じつは白い蝶で、つまんですてようと身をかがめたとたん、羽ばたいて、部屋のなかにちいさな風が起きた。逃がそうと窓を開けると、内側から外側へ突風が吹いて、ぬいぐるみのねこたちが出ていった。ほほえみながら空を舞い、庭の木に引っかかった。木の天辺に白い服を着た少女がいた。眼鏡をかけて、おだやかに、こちらを見ている。

 またべつの夢。いってはいけないことをいったせいで、あるひとに危険がおよぶ予感がした。メッセージがきた。たすかってほしい。開いて読むとちからが抜けた。ブログを書いたから読んでね!という。

 現実にも、何度かそういう連絡を、もらったことがある。自分とはずいぶんちがうな、と思う。近しいひとに、読んでほしいとも読まないでほしいとも、思わない。読んだか読んでいないか、できれば、いわないでほしい。最後まで。

 噓とほんとうが、夢と現実が、この空間のなかで舞っている。ひらひら、ゆらゆら、手に触れそうで触れられない、紙片のふりをした蝶みたいに。