2024年7月21日日曜日

拾い読み日記 306

 
 昨日、異常に暑い体育館で試合があった。朝から16時ごろまで。6試合やって、2勝4敗だった。暑さでどうにかなりそうだったが、水をたくさんのんで、隙を見てロビーで涼んで、どうにか、のりきった。

 いいラリーができると、楽しい。知らない人と、息を合わせて、複雑な踊りを踊りきったような達成感がある。それから、一体感のようなもの。来歴のわからない、同年代か、もっと年上の女性たちと真正面から向かい合って、球を打ち合うことが、好きなのだと思う。同志、というとたぶんおおげさだが、そんな感じ。みな、つよい気持ちをもって、ひとりで、「ここ」に、立っている。不安と緊張のなかで、自分の持っている力を、すべて出し尽くしたいと思う。力は、自分だけで出すものではなくて、相手によって引き出されるものだということが、よくわかる。応えたい、と思う。

 田中真知『風をとおすレッスン』を読み進める。自分のなかにいるさまざまな「わたし」の存在に、思いを馳せる。悪霊になりかけている「わたし」も自分の大切な一部である、というくだりを読んで、そうか、と思った。わたしの悪霊を、追い払うのでなく、よろこばせるもの、なだめるものを、ひとつでも、見つけていくことが、できればいい。もしかしたら、卓球もそのひとつかもしれない。