ほとんどといってよいほどある本から別の本へとたえず飛び移っているのは、退屈せずに一気に読み通すことができないからだ。同様に、じつに頻繁にわたしが意見を変えるのは、ある見方にすぐ飽きてしまい、本能的に、そして退屈で死なないように、それとは正反対の見方を余儀なくされるか、——それとも、ただ単なる知的怠惰と考えが浅いせいであるか、そのどちらかだ。いずれにせよ、矛盾についての神秘的な考えはもうなくなってしまった……(『ミシェル・レリス日記 1 1922−1944』)
退屈で死なないように、本から本へ飛び移り、家から家へ飛び移る。転居にともなう作業はキライだが、転居そのものは、すきだ。
パートナーとは、人生における気分転換の重要性についての思いは一致しているが、さすがにお金が貯まらないので、今度住むところは、できれば長く住みたいね、と話し合っている。だが、どうなるだろう。
3分もいたら熱中症になりそうな屋根裏部屋から、少しずつ在庫を降ろし、梱包する。どうにか、この世から去る日までには、在庫がなくなっているといいよなあ、と思う。いや、そんなことは考えなくてもよくて、最後までつくりたいものをつくっていればいい、とも思う。