2018年9月4日火曜日

拾い読み日記 60


 今日は、在庫の整理をしよう、と思っていたのに、はがきサイズのわら半紙の束(合紙をとっておいた)を見て、急に捨てるのが惜しいような気がして、これで何かできるかどうか、試しにメモ帳を作ってみたのだが、うまくいかず、結局、部屋と机が散らかっただけだった。いったい何をしているのだろう。物を捨てる前にクリエイティブになるのはやめなさい、とミニマリストがいっていたが、ほんとうに、そうだと思う。明日、段ボールが届くので、もう何も考えず、箱に物を詰めることに専念したい。
 
 椹木野衣『感性は感動しない』を読んだ。みること、読むこと、書くこと、生きることをめぐって、書き留めておきたいことがたくさんあるが、今、その時間があまりない。
 たぶんもっともこころが動いたのは、なぜ書くのか、という問いをめぐっての文章だった。書くのは、お金がほしいからでも評価されたいからでもない。

 「ではなぜなのでしょう。こんなことを考えていると、私はふと、失われた時間や場所を想像力によって取り戻し、そのことで蘇る、自分のなかに眠る天空の宇宙のように不滅ななにかを、読む人とわずかの時間だけでも分かち合うために書いているような気がすることがあるのです。」

 台風のせいで、雨風が強くなってきた。これから出かけなくてはならないので、気が重い。