2018年9月10日月曜日

拾い読み日記 61


    引越しの準備にもようやくめどがたち(つかれた)、あたらしい部屋の鍵を受取りに、吉祥寺の不動産屋さんへ。ぶじに受け取って、昨日、なんとなく買った『自信のない部屋にようこそ』(雨宮まみ)を、ホワイトビールをのみながら、読んでいる。
    本をすべて箱に詰めてしまったので、ほかにあまり選択肢がなく、読んでいる。でも引越しの前夜に読むのに、よかった。疲れているので日記を書くつもりではなかったが、書き留めておきたくなった。

    「部屋に一人でいることが孤独なのではない。一人の人間は、星座のように、どこかで見えるか見えないかの線でつながっていて、孤独を慰め合い、見守り合い、互いの孤独な戦いの美しさを、讃えあっているのである。」

    「星座のように」という表現が、すきだと思った。それから、こうした関係のことを、さらには、文学のことを、思った。

    かつて、一人でいて、悲しくてたまらなくなったとき、どうやってその時をのりこえたのか、もう、忘れかけている。

    明日は、朝から引越しだ。雨が降りませんように。