2020年1月28日火曜日

拾い読み日記 146


 朝、窓から木を眺めると、枝の先に雨滴がいくつも付いていて、その、光るようすや、垂れるようすがきれいで、おもしろいので、しばらく見ていた。そのうち、まるまるした鳥がやってきて、しばらく雨に濡れていた。雪は積もらなかったが、寒い寒い朝。


 ドミニク・チェン『未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために』を読み終えた。読み終えたとはいえ、何も終わっていないような、いま、扉を開けたところのような、そんな読後感だ。

 読んだ人と話をしてみたい、と思った。うまく話せなくても、わかりあえなくても、それでもよくて、きっと何かしら、あたらしいことが見つけられるだろうと思う。人のなかにも、自分のなかにも。

 またたくさんの本を手放して、本棚に余白が生まれた。この余白に何が書かれるだろう。自由な気持ちで街を歩いて、本と会いたい。