2021年11月25日木曜日

本をひらくと(2)


  (つづき)

 どうも長くなりそうなので、以降はできるだけさらりと書きたいと思います。

 ことばと絵がいっしょになった本がいい、と思ったときにうかんだのが、狩野岳朗さんの絵でした。狩野さんの絵をみていると、自由な気持ちになれます。窓みたいに、そこから何かが入ってきたり、何かが出ていったりするみたいです。風とか光とか、ささやきとかざわめきとか、何かそういうものたちが。絵っていいものだなあ、と思います。

 この一年、狩野さんとゆっくりやりとりを重ねて、本がかたちになってきました。かたちがだいたいかたまってきたときに、えほんやるすばんばんするかいしゃの荒木さんに見てもらい、ひさしぶりにお店を訪ねると、あたらしい空間ができていて、その、奥の部屋にはじめて足を踏み入れたとき、まるで本の世界の内側にはいりこんだようなときめきをおぼえました。ここにぜひ、『本をひらくと』を置いてみたい、という願いがかない、えほんやさんで、原画とことばの展示を開催するはこびとなりました。

 『本をひらくと』は、できあがってみると、なんとなく素朴で、ふつうで、親しみやすい感じがします。存在を主張しすぎていない、というのか、小声でひかえめ、というのか。
 そういう本がすきだった、とあらためて、気がつきました。いい本、と、もし言われたら、もちろんうれしいですけれど、本っていいな、とか、本がよみたいなあ、とか、ふわっとでも思ってもらえたら、うれしく思います。





 bupposoでの「の、つづき」展については、また後日、書きたいです。

 展示はいずれも12月14日まで開催しています。(水曜日と木曜日はお休みです)

2021年11月24日水曜日

本をひらくと

 
「本をひらくと」「の、つづき」展、ぶじにはじまっています。
 初日の午前中までひっしに製本作業をしておりまして、この数日は、ややくったりとしておりました。毎日ねむたくて、今もあたまがぼうっとしていますが、この本のこと、展示のこと、思いつくままに書いてみたいと思います。

 去年の夏のことです。「本をひらくと」ということばではじまる文章がつぎつぎあたまにうかんだので、それを書きとめておきました。本についての本をよんだり、本のことをかんがえたりしているうちにたまってきた想いが、つもって、いつのまにかことばになってあふれ出てきたようでした。本になるとも思わずに書いたものでしたが、本にしてみたい、と思いました。
 本のかたちでよんでみたい。本にのせて、遠くへとばしてみたい。本からとどいたものを、本にかえしたい。さまざまな思いにゆれていました。いつもは、本をつくる、が先にあって、あとからことばがやってくる感じなので、ことばが先、本があと、というのもはじめてのことです。 (つづく)

2021年11月4日木曜日

「本をひらくと」「の、つづき」



画家の狩野岳朗さんと、ちいさな本をつくりました。本を読む人、本が好きな人におくりたい、「絵本」です。原画やことばの展示と、その〝つづき〟のような、プロローグのような展示も、近くで開催いたします。
みなさまのお越しを、お待ちしております。


「本をひらくと」

会期:2021年11月20日(土)〜12月14日(火)
営業時間:14時20時
定休日:水、木曜日
住所:杉並区高円寺南3-44-18  (JR高円寺駅南口から徒歩5分)
※お店の奥に部屋があります。そこが展示会場です。


「の、つづき」

会期:2021年11月20日(土)〜12月14日(火)
会場:bupposo (ブッポウソウ)
営業時間:14時ー20時
定休日:水、木曜日
住所:杉並区高円寺南3-49-12 セブンハウス202 (えほんやさんから徒歩1分)
Instagram:@bupposo_
※建物の下に小さな看板が出ています。2階に上がってすぐの部屋です。