2013年2月16日土曜日

春と空





美肌室ソラのブログで、『恋文』を紹介していただきました。メールのやりとりをして、お誘いいただいて、こんなに『恋文』を気に入ってくださるかたは、どんなかたなのかしら?と、ドキドキしながら、店主のノブコさんに会いにいってきました。おなじ名前、それだけでなんとなく親しみが増すのは、なぜでしょう。

そこは、明るくてかろやかで透きとおった風が流れている、空によく似た場所でした。着いたそばからふわふわ、雲の上を歩いているよう。妖精みたいな雰囲気の、ノブコさんのせいかもしれません。そして、そのやさしい手で触れられたら、とっても心があたたかく、やわらかく、あたらしくなりました。もちろん肌も。さみしい人や乾いた人、疲れた人に、特におすすめいたします。

はじめて会った人といろいろな話をして、ふわふわした気分のまま、別の人に会いに、別の場所へ。長びく寒さでこころが折れそうなので、春の本をつくる計画です。この人も妖精みたい。本の妖精。もっと本を読みたい、そう思わせてくれる人が、わたしは好きです。

寒い寒い日が続きますが、春が来るのだ、と少し思ってみるだけで、どこかからふわりと風が吹いてきて、今より高いところへ、空に近い場所へ、ひきあげられるような気がします。

わたしには、ゴツゴツした、不器用に動く手しかないけれど、この手で、だれかの心をあたたかく、やわらかく、あたらしくしてあげられる美しい春の本が、きっと作れますように。だれかに言葉が、届きますように。

Fさん、Fさん!
春がきました。

(山村暮鳥「春と生物」より)


追伸 そのあと紀伊國屋でクリオネちゃんにバッタリ。かまフェスで知りあった、大学生のクリオネちゃん、いつもパタパタ。