2011年11月30日水曜日

十二月





高円寺での「活版とことば」展に備え、先週土曜日の三の酉に富岡八幡宮へ、社員こぞって出かけてきました。(絵はがき部長もお付き合いくださりありがとうございました。)写真はみんなで熊手に見入っているところでしょうか。どさくさにまぎれてサンタまで混じってますが。


……て、なんだか自分、ひまそうです。


新作は尾形亀之助『十二月』です。しかし尾形亀之助の詩にどっぷりと浸っていると、もうどうでもいいか……という気がしてくるので、なかなか順調に進みません。「空は見えなくなるまで高くなつてしまへ」(「愚かなる秋」)とか呟きながら、日がな一日薄暗い部屋で寝そべっていたい誘惑にかられますが、なんとか気分転換してモチベーションを上げながら、今週中には完成させたいと思います。高円寺に見にきていただけたらさいわいです。




青山ブックセンターでのブックフェア、本の島々のほうもいろいろ細かい動きがありますので、ぜひ引きつづきよろしくお願いします。くわしくは、本の島ツイッターで。


ブックファースト新宿店でのブックフェア「名著百選2012」も12月4日(日)のようまでです。京都で出会いそこねた、あの方の本を選んでいます。



追伸 竹尾の帰りに東京堂で『ぽかん』を探しまわったけどなかった……ふくろう店でしたか…

2011年11月26日土曜日

New Year Greetings 2012 へのお誘い


年賀状の準備をするのが年に一度の大きな愉しみになったのは、デザインに興味を持つようになったころからです。そのころは、自分の好きなものを好きなように形にして人に見てもらう機会がほとんどなかったので、毎年とっても力を入れて作っていました。この紙は高いからだめ、とか、もっと文字を大きくして、とか、地味すぎる、とかいわれないなんて、夢のよう。とびきり風合いのいい紙にごく小さな文字や薄い色で印刷してみたりして、自由を満喫していました。あまりもらう人のことは考えてなかったかもしれない。今から思うと、わたしは本当はこういうものが好きなのです、というささやかなアピールだったのかもしれません。年の初めから、なんとも暑くるしいやつです。


今は「ヒロイヨミ」という場所があるので、そんなに年賀状で主張しようとは思いませんが、でも、(著作権を気にせずに)好きなことばを選んで、好きな紙に、好きなレイアウトで、好きなインクで印刷できるのは、やはりこころ躍ることに変わりはありません。そう、なんだかんだいっても、「年賀」というお題で、ただ言葉や文字や紙や色と戯れたいだけなような気もします。


もちろん、年賀状の愉しみは作ることのみにあるわけではありません。むしろいただく方にあります。活版を始めたころから、毎年あっと驚く力作が届くようになりました。ちょっとどうかしてるのでは、というくらい凝ったもの、嫉妬してしまうほど素敵なもの、額に入れて飾っておきたいような年賀状……。年賀状に手間をかける人は、きっと、ものを作るのが芯から好きな人。作りたい、見て(よろこんで)ほしい、そういう気持ちをいつまでも忘れない人が、わたしは大好きなのです。もちろん、自分もそうありたい。


こうして好きなことをしていられること。たくさんの友人に会えたこと。新しい年を迎えられるということ。今年は、いや、たぶんこの先ずっと、特別な気持ちで年賀状を作ることになりそうです。今年会った人に。会わなかった人に。もう会えないけどいつか会うかもしれない人に。人ではない、なにものかに。どんなふうに新年のご挨拶をしようか、思いをめぐらせているところです。


前置きが長くなりましたが、来年もまた、西荻窪・みずのそらにてNew Year Greetings展を開催いたします。作ることを仕事とされている方、もの作りが好きな方に、ご参加いただけたらうれしく存じます。年賀状を一枚、ギャラリー宛てに送っていただくだけで結構ですが、事前に一度参加の意思をお知らせくださったら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。


New Year Greetings展


会期:2012年1月7日(土)〜1月15日(日)

会場:ギャラリーみずのそら 〒167-0042 東京都杉並区西荻北5-25-2

   http://www.mizunosora.com/

企画・会場構成:ananas press(山元伸子+都筑晶絵)/CATALYZE DESIGN(山下桂樹)



たくさんの年賀状が集まったギャラリーの中は、ほわほわと湯気が出ているようで、とてもこころがあたたかく、軽くなります。新しい年へ、そっと背中を押してくれているようです。見に来られるみなさんも新年の空気をまとって、なんだかういういしく、かわいらしく感じたり。年が変わる、というのは、ふしぎな、すてきなことです。



追伸 今日は計5匹の猫に会ったラッキーデー

2011年11月15日火曜日

活版とことばin高円寺





ヒロイヨミ社「活版とことば」


参加者=赤井都ananas press大崎善治サイトヲヒデユキ二月空、文京れんげ社、北極書店、本の島絵はがき部、山田理加、ユニバーサル・レタープレス


日時=12月6日(火)〜12月11日(日)

13時〜19時まで(最終日18時まで)


会場=書肆サイコロ(JR高円寺駅より徒歩9分)


9月にかまくらブックフェスタで開催した展示の巡回展になります。書肆サイコロのサイトヲヒデユキさんに、新たに加わっていただきました。この展示は来年1月に恵文社一乗寺店内の一角でも開催予定です。

参加者の作品については、今年9月のブログ記事をご参照いただけたらと思います。


ヒロイヨミ社は、鎌倉では新作を出せなかったので、今回は小さめの冬らしい本(のようなもの)を作ってみたいと、計画中です。いつもとてもこだわった本作りをされているサイトヲさんの作品も、ぜひ楽しみになさってください。(さりげないプレッシャー)



追伸 眼鏡は似合わないからやめた方がいい、と女子小学生たち(バンド仲間)に口々に助言されました

2011年11月1日火曜日

広報オサレツより





せっかくの1並びの日だからなにか始めたい、とツイッターを始めてみることにしました。基本的にはヒロイヨミ社の内気な広報・オサレツが担当しますが、わたしヤマモトの心内語(ほんとのつぶやきです)もたまに混じると思います。ついでに髭の校閲部長もなにかあったら割り込むかもしれません。ぐだぐだになると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。


オサレツの由来は、『ドリトル先生アフリカゆき』より。唯一無二の両頭動物であるこのオシツオサレツ、見せ物になってドリトル先生を助けるようにみんなからしつこく頼まれても「いやでございます。ごぞんじでしょうが、私は、はずかしがりやで、人に見られるのが、だいきらいでございます。」と二つの頭をやけに振って拒否しているくせに、ドリトル先生を一目見たとたん、お供します、と決めてしまうところなんか、他人とは思えず、大好きです。



追伸 写真はオサレツではなく、ヤギです。Asconaにて