ヒロイヨミ社通信 2
2026年4月1日水曜日
パリ散歩
›
高 遠弘美さんの『 パリ散歩 我もまたアルカディアにありき 』 (法政大学出版局) を装訂しました。 二年間のパリ滞在の日々を、ともに歩いて辿るような本です。 手にしたひとの心に、やわらかな風がふいてくるような、そういう装訂になっていたらと思います。 ふたたびプルースト...
2026年3月31日火曜日
80歳になったら
›
80歳になったらわかるよ。卓球仲間のKさんがいった。卓球だけでなく麻雀やシャンソンをやっていて、笑い上戸でひょうきんな彼女の、ちょっとネガティブな言葉がひっかかった。勝ち負けにこだわるあまり偏狭になって孤立して、卓球をやめていく人も、けっこういるんだよ、という。年とって楽しい...
2026年3月29日日曜日
花の下
›
桜を見に、近所に出かける。大勢のひとたちが集まっていた。ステージで踊るなんとかレンジャーによろこぶ子どもたちの姿を見ながらビールをのみ、そのあとは、麦屋節(富山民謡)。民謡を、年をとるにつれ、好きになる。うたのなかに生きている、むかしのひとびとに会えるから。 すれちがう人...
2026年3月28日土曜日
拾い読み日記 356
›
満開の桜の気配を感じながら、家にいた。隣家のアンテナで、澄んだのびやかな声を持つシジュウカラが囀りはじめた。去年の6月に来た鳥の声に似ていた。むこうから日が射して、黒いちいさな影が囀りのたびにわずかに動く。おだやかな春の空気にくっきりとした輪郭をあたえるような声だった。 ...
2026年3月24日火曜日
拾い読み日記 355
›
桜が咲いて、欅が芽吹いた。このあたりの景色と空気が変わった。風のなかにほのかな甘い匂いがまじり、細かくふるえてやまないものたちの気配を、肌で感じる。いつのまに。いつもそう思う。巡りくるものを全身でうけとめるためには、身体のこわばりをほどかなければいけない。忘れていたやわらか...
2026年3月19日木曜日
拾い読み日記 354
›
ソル・ルウィット展「オープン・ストラクチャー」をみた。開かれた構造/作品、開かれたアイデアにふれることは、ここちよいことだった。緻密に設計され、完璧にレイアウトされている作品も、手で制作されているから、揺れやずれやぶれがあって、そこに、「温度」や、「風」を感じる。息ぐるしく...
2026年3月17日火曜日
拾い読み日記 353
›
ふつかよい。あたまがおもたい。昨夜ぬぎすてた服のかたまりから居酒屋のにおいがして、げんなりする。たのしかった。しかし、またよっぱらって乱暴狼藉をはたらいた、という思いで、おちこむ。のみすぎないようにしよう、と何度もじぶんにいいきかせながら会にのぞんだのに、のみすぎた。「あなた、...
›
ホーム
ウェブ バージョンを表示