2020年1月22日水曜日

拾い読み日記 144


 昨日は、いったことのない古本屋につれていってもらった。駒場東大前の河野書店と東松原の瀧堂。やっぱり古本屋はたのしい、と思った。いつでも何かが見つかる。その何かは、さっと吹いてきた風みたいなもの。あたらしい思考をもたらしてくれる。べつだん遠い場所ではないのに、遠くの町に旅したような感じがして、混乱する。

 板倉鞆音訳の『ホーフマンスタール詩集』は、瀧堂で買った。「夜道」という詩に惹かれた。

 過ぎ去ったむかしのことが精霊の手で
 ほの白くくらやみに書きしるされて微かな光をはなっている
  
 今日は誕生日。またひとつ年をとることができて、うれしい。48って、いい数字だよ、と夫がいう。自分もそう思う。