2018年10月21日日曜日

拾い読み日記 69


 ぐっすり眠って、目覚めて、ベランダに出たら、雲ひとつない空が目の前にひろがっていて、目をみはった。雲のない青空を見るのは、すごくひさしぶりな気がする。不安になるくらい、なにもない。遠くに山が見えた。

 仕事をひとつして、お昼すぎに出かけた。水中書店でエリック・ワイナー『世界しあわせ紀行』を購入。はじめて見る本だったが、ちょっと立ち読みしたらおもしろかったので買った。『クマのプーさん』で最もすきなキャラクターがイーヨーだと「はじめに」に書いてあったことも大きい。「わたしは次第に、誰でも知っている不幸な国ではなく、あまり知られていない幸福な国を探しながら、一年ぐらい旅をしてみたらどうかと考えるようになっていた。幸せになるために欠かせないものが一つ以上存在する国。」 イーヨーがぶつぶついいながら世界中を歩きまわるようすを想像して、たのしくなった。

 夫が3枚組みのスピッツのベスト盤を買ってくれたので、昨日からきいている。ボーカルの人の声は、高くてハスキーで、重くはないがちょっと暗いところがあり、孤独な感じがして、そこにひかれる。
 24年前、通勤電車で、『空の飛び方』をきいていた。たしか青いディスクマンで。記憶のなかの自分は、うっすら憂鬱で、仕事も不安なことばかりで、これからどうなるのだろう、と思っている。そんな気分に、あの声がよかったのだ、と今になって思う。
 メールを書きながらきいていたら、よく知らない曲の歌詞が気になって、何度も立ち上がって読みにいった。

 ひとつずつ バラまいて片づけ
 生まれて死ぬまでのノルマから
 紙のような 翼ではばたき
 どこか遠いところまで

 (「ホタル」)