2018年7月19日木曜日

拾い読み日記 45


 また、財布を忘れて出かけてしまった。駅前のドトールに入ったところで気がついて、引き返した。一瞬、絶望的な気持ちになる。母親の認知症の心配をしている場合では、なかった。
 また夫にお金を借りにいって、借りたお金で、お茶を飲んだり、ビールを飲んだり、ごはんをたべたりした。残りのお金を気にしながらなので、すこし、きゅうくつさを感じた。財布を持つのはやめて、ポケットに直接お金を入れて持ち歩くことも考えたが、ポケットがない服のときは、どうすればいいのだろう。
 しかし、さすがに、もう、忘れないだろうと思う。

 カフェで、ゼーバルト『鄙の宿』を読み進めた。ゴットフリート・ケラーについての章を、もうすぐ読み終わる。「物を書く術(クンスト)とは、どうにかまともな人格を保っておくために、ともすれば優位に立ちたがる黒いぐしゃぐしゃの塊を抑え込むこころみなのだ」。
 
 今日も、異常に暑い。夜も暑いけれど、今年は冷房を消さずに寝ているので、よく眠れている。だから、わりと元気で、いろいろ、作りたいもののことについて考えている。物を作る術とは。