2018年2月14日水曜日

拾い読み日記 11

 214日。午前中は言葉をさがしていて、たくさんの本を開いて、詩や俳句を読んだ。夏目漱石、宮沢賢治、立原道造、などなど。結局、これかな、と思ったのは西東三鬼の句。「八月の言葉」として刷る予定。
 お昼すぎ、佐々木活字店に発注のファクシミリを送り、疲れたのとほっとしたのとで、しばらく寝転がって休んだ。言葉を探すのは、森に迷いこむみたいで、楽しい作業ではあるが、集中力が要る。あたまが熱をもったようになって疲れる。
 このあいだから夫につられて俳句をつくりはじめた。今日はバレンタインデイなので、それにちなんだ、たとえば恋の句を作ってみよう、と持ちかけられる。いくつかできた。俳句の本をもっと読みたいと思い、恩田侑布子『余白の祭』など少し読む。桂信子にひかれた。

  やはらかき身を月光の中に容れ

 夕方、店番で水中書店へ。また俳句の本がよく売れたみたいだ。帳場で少し読書。八上桐子『hibi』など。カバーの手触りがもさもさして素敵な本。上田信治『リボン』を借りて帰った。